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Trash-b

無痛なる刺激

今日絶句するような事件があった事は
ポータルサイトに行ってニュースでもながめていれば誰でも分かる事だが、
それを知らずに生きてゆく事も出来る。
実際僕は今日、呑気に自転車で隣りの駅まで買い物に行っていて、
大きな事件が起こった事も知らなかったし、
まわりを歩く見知らぬ人も、そんな顔してなかった。(しててもいやだが)

帰ってきてテレビのニュースを見て思った事は第一に月並みに
「なんだこれは。」で、
リアルタイムに残された映像がたくさん流れているのを観て、
95年の地下鉄サリン事件のことを思い出した。

それからしばらくテレビを観ていて、
97年に村上龍が「インザミソスープ」のあとがきで書いていたことが浮かんだ。

<この作品の途中、フランクが歌舞伎町のパブで大量殺人を実行しているときに、
あの神戸・須磨区の事件が起きた。>


と始まるあとがきである。
想像力が現実を凌駕する事は無いと、前置きをしながら、
想像力で現実を翻訳する事の不毛を嘆いている。


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僕はたぶん怖いんだろうと思う。
誰もが自分の事でいっぱいいっぱいで窮屈な世の中で、
世界を変える人の力(つまり道徳やら価値観)がうまく一つに集まらず弱い状態で、
それなのに
あっという間に世界が終わってしまう可能性を見せられたみたいだからだ。
by trash-b | 2008-06-08 23:46 | 日常