Trash-b

現実としての理想

ユートピア (岩波文庫)

トマス モア / 岩波書店


だれでも一度は耳にするであろう単語「ユートピア」
…いや、温泉施設などではなくて。

トマス・モアが1516年に書いた「ユートピア」は
非常に理想的な王国の報告書のような体裁で、
自由で平等で、私有財産を持たず、金銭の価値に頼らない、といった共産主義的な世界を描く。
ラファエルという人物が話すユートピアという国について、
聞いたままをトマス・モアが書いた、となっている。しかし最後にトマス・モアの感想として
(まー、ふつー無理でしょ、こんな国。)
というようなことを書いていたのでちょっと可笑しかった。
そこでこの本は実現を求めているのではなく啓蒙なのだと感じる。
理想をかかげないと、その途中までも行けないのだな、と。

またちょっとばかし世の中が政治的なことで揺れていますが。
荒唐無稽な公約を「できる」「できない」で論争するより、
政治家の言葉に少々の啓蒙性があれば、ついていけるかもしれない。
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by trash-b | 2009-06-17 23:50 | 趣味